バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

 私は既に,不当に(必要以上に)理性の奴隷になっていると非難されるのに馴れていた。そうして,彼(D. H. ロレンス)は私に活気を与える一服の不合理を与えてくれるかも知れないと考えた。事実,私は一定の刺激を彼から受けた。また,彼を知らずに書いた本の出来よりも,彼からの猛烈な非難にもかかわらず書いた本の出来の方がより良かったと思う。しかしこれは,(言うまでもなく) 彼の思想の中に,何か良いものがあったと言っているのではない。

I was already accustomed to being accused of undue slavery to reason, and I thought perhaps that he (D. H. Lawrence) could give me a vivifying dose of unreason. I did in fact acquire a certain stimulus from him, and I think the book that I wrote in spite of his blasts of denunciation was better than it would have been if I had not known him. But this is not to say that there was anything good in his ideas..
Source: Bertrand Russell: The Autobiography of Bertrand Russell, v.2 chap. 1:The First War, 1968
More info.:https://russell-j.com/beginner/AB21-150.HTM
<寸言>
 ラッセルが生涯で最も愛した女性(の一人)であるオットリン・モレル夫人(第6代ポートランド公爵の妹)の勧めもあり、ラッセルは D. H. ロレンスと、短期間(1915年1月頃から1916年3月まで)ですが、深いつきあいをしました。一致点は、第一次世界大戦に反対ということだけでした。ラッセルはロレンスの思想に良い点はほとんどないと考えていましたが「自分にない強さ」があることにひかれたと言っています。しかし、結局、共通点や共感できる点がほとんどないということで、喧嘩別れのような形で交際は終了しました。
 二人の交際について詳しく知りたい方は次の論文を参照してください。
 柴田多賀治「D. H. ロレンスとバートランド・ラッセル」
  https://russell-j.com/cool/SIBATA.HTM

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